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古書を温ねて新きを知る
by sumus2018
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スタンプラリー開催

スタンプラリー開催_e0412269_19400415.jpeg

祝!3周年
一号店(本店)めぐりスタンプラリー開催!

大阪、京都、兵庫の古本屋と尼崎の町の人たちが共同で運営する、新しいカタチの古本屋『二号店』。
おかげさまで2024年3月に3周年を迎えます!!

これもひとえにご来店いただくお客様、一緒に盛り上げてくれるロッキンチェアーズ・メンバーと、尼崎の町の人たちのおかげです。感謝申し上げます!

3周年イベントとして、参加店舗の一号店(本店)をめぐるスタンプラリーを開催します。
すべてのお店でお買い物をして、スタンプを集めてくださった方に、プレゼントをご用意します!

◆スタンプラリー期間:2024年3月20日~6月30日
◆スタンプカードは、3月20日より各1号店と二号店で配布開始です。
◆プレゼント交換:スタンプカードにすべてのお店のスタンプを集めていただき、4月1日~7月10日の間に、杭瀬中市場二号店で交換してください。
◆準備したプレゼントがなくなり次第、終了いたします。ご了承ください。

二号店の各店は、店舗をもたず営業している本屋もあります。そちらに関しては、二号店と同様に本を置いている他店にスタンプラリーのご協力をいただきました。

◆各店の営業日・営業時間はそれぞれのウェブサイトおよびSNSでご確認ください。

二号店 杭瀬中市場

二号店 たまれる古本屋 杭瀬中市場
# by sumus2018 | 2024-03-19 19:44 | もよおしいろいろ | Comments(0)

世紀の書店主ローウィ

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パリから届いた目録からもう一冊。売り立て目録『Un libraire dans le siècle Alexandre Loewy(1906-1995) Livres illustrés modernes, prestigieuses reliures, éditions originales manuscrits』(LOUDMER, 30 mars 1996)。パリのセーヌ通りで古書店を経営していたアレクサンドル・ローウィの遺品売り立て。

ローウィは1906年にルーマニアのティミショアラ(Timisoara)生まれ。1927年にパリにやってきた。1929年には幼なじみの画家でタイポグラファーだったイムレ・ライナー(Imre Reiner)といっしょにギャラリー(GALERIE a,l,p)を開店。イムレの影響で書物装幀に興味をもって蒐集を始め、カタログ第1号を1930年に刊行している。そこには《タブロー(絵画)/現代挿絵本(LIVRES ILLUSTRÉS CONTEMPORAINS)》とあって、住所はミシュレ通り4番地。ナチスの占領下には自由地帯へ逃れたが、ジャック・カロ通りの店はすべて没収の憂き目を見た。

パリ解放後はセーヌ通り85番地に店を構え、以後四十年にわたって絵入り豪華本を扱う書店として先頭を走ってきた。ロートレック、ボナール、ピカソ、ブラック、マティス、シャガール、ミロ、デュビュッフェらの挿絵本。 Marius Michel, Rose Adler, Paul Bonet, Henri Creuzevault, Pierre-Lucien Martin, George Leroux, Monique Mathieu らのルリュール本。初版本。エドガー・ドガ、ポール・エリュアール、フランシス・ジャム、エミール・ゾラらの自筆原稿などなど。

以上はおおよそ本書の序文による。Claude Blaizot のサイトによればローウィの個人コレクションは歿後の1996年3月に競売にかけられ散逸してしまった……すなわち本書がそのカタログである。


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モダンなオリジナル装幀本がいかにもフランスらしいと思いながらページをめくっていると、ピカソの『フランコの夢と嘘』が載っていた。150部本の26番(1000部限定の内、150部は局紙刷、ピカソの版画二点付き)。エスティメートは50,000FF。

原口統三『二十歳のエチュード』書肆ユリイカ

# by sumus2018 | 2024-03-19 17:05 | コレクション | Comments(0)

デュシャンの手紙

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パリから古書目録がごっそり届いた。写真に撮ったのは Daniel Azoulay の『ACTUALITÉS』五冊と Librairie Alphabets の目録(novembre 2023)一冊。注文できるようなものはないのだが、とくに『ACTUALITÉS』(「ニュース」というような意味です、新着情報)は美術系で図版が多く、眺めているだけで、楽しいひとときを過ごせる。まったく知らないアーティストが多いのは当たり前としても、この作品がこの値段、とか、今はこんな傾向なのかとか、パリの古書事情に思いを巡らせたりしている。

なかで、ほほうと思ったのは『ACTUALITÉS』の「el vampiro, etc.」号(号数および刊行年等の記載なし)に載っているマルセル・デュシャンの自筆の手紙。1951年5月20日の日付入りでニューヨーク西14番街210という住所がしたためられている。デュシャンは1942年にニューヨークへ到着し、この住所へは翌43年に引き移った。

宛先はマリアンヌ・アドラー(Marianne Adler)で、彼女はオーストリア(オーストリア=ハンガリー帝国)の社会主義者・政治家・医師だったヴィクトル・アドラーの姪にあたるようだが、1938年、ロンドン・ナショナルギャラリー館長だったケネス・クラークの援助でイギリスへ渡り、美術修復に従事していたとのこと。後にはカリフォルニへ移り、サン・マリノのハンティントン美術館の修復師となった。以上は同じく『ACTUALITÉS』11号に掲載されている略歴より。アドラー一族に関する資料類をまとめて仕入れたようである。

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英語で「Baptême」と「Adam and Eve」など1911年頃に描かれた具象的な油彩画について書かれている。拙訳では心許ないので、原文も掲げておく。

I am so glad that you found that inscription on the back of the "Baptême": AU CHER TRIBOUT CARABIN J'OFFRE CE BATÊME (to dear Tribout carabin - slang for medical student -, I offer this baptême). I certainly will write it again on the back when the painting comes to Philadelphia.

「Baptême 洗礼」の裏に《AU CHER TRIBOUT CARABIN J'OFFRE CE BATÊME》(親愛なるトリブー・カラバン……医学生の隠語です……へ、この「洗礼」を贈る)と書いてあるのを見つけてくださって嬉しく思います。私はその作品がフィラデルフィアへ到着したら、それを裏に書き直すつもりです。

"Adam and Eve" I remember that I know covered it with black paint when I started the "King and Queen" on the back. (Incidentally I did not "prepare" at all the plain canvas for the King and Queen; that probably explains the cracking).

「Adam and Eve アダムとイヴ」について、私は覚えています、裏面に「King and Queen 王と女王」を描き始めたとき、黒い絵の具でそれを塗りつぶしてしまったことを(たまたま「王と女王」のキャンヴァスには何の下塗りも施さなかったのですが、それがおそらく亀裂の原因ではないでしょうか)。

The "Buisson" was painted at the time I was searching for an evasion from naturalistic painting as expressed by the impressionists and the Fauves. In that painting, without a definite "plot", I was looking for some "raison d'être" in a painting otherwise than the visual experience. The Bush and the 2 nudes in relation to one another seemed at that time to satisfy the desire I had to introduce some anecdote without being "anecdotal". In other words I did not, in that painting, illustrate a definite theme, but the disposition of the 3 elements eroded for me the possibility to invent a theme for it, afterwards.

「Buisson 草むら」は、印象派やフォーヴの画家たちによって表現されているような写実的な絵画から逃れる方法を探していたときに描いたのです。あの絵には、明瞭な「plot 構想」がなく、視覚的な体験からとは別のやり方で「レゾン・デートル」のようなものを絵画のなかに探していました。その草むらと二人の裸婦における関係性は、その当時は、「anecdotal 小説的で」あることなしに、いくぶんかは隠れた意味をほのめかさなければならないという望みを満足させると思えたのです。言い換えれば、私は、あの絵で、はっきりしたテーマを描きだそうとしたのではなかったのです。けれども、三つの要素の配列が、後になって、私がそれにあるテーマを見い出す可能性をむしばんでしまいました。

「anecdotal」(逸話の多い、話の種になる)は絵に明瞭なテーマ性があるということだろうが、それを否定しつつ、しかし何か「anecdote」(隠れた史実、秘話)をこめたい、これこそマルセル・デュシャンの作品に通奏する奥義ではないだろうか、少々大袈裟に言えば。

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Marcel Duchamp, Baptême, 1911


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Le Buisson (The Bush), 1911



# by sumus2018 | 2024-03-17 20:29 | 古書日録 | Comments(0)

全権先生

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佐々木邦『全権先生』(大日本雄弁会講談社、昭和10年9月28日75版、装幀・装画=田中比佐良)。いやあ、これもジャケ買いの一冊。田中比佐良はなぜか目下のところウィキペディアに名前が出ていない。

襟裳屋Ameba館 田中比佐良

佐々木邦
《日本のユーモア小説の先駆けにして第一人者。学生時代より、夏目漱石、マーク・トウェイン、ジェローム・K・ジェローム等の欧米のユーモア作家に影響され、多数執筆。その作風は、良識に裏打ちされたユーモアに富み、昭和初期のサラリーマン階級を舞台に、家庭的な笑いに焦点を当てている。そのうち18作品は映画化されている。1974年に講談社から15巻の佐々木邦全集が出版された。》(ウィキペディア「佐々木邦」)

本書はブルジョア家庭の甘やかされた四人兄弟を家庭教師(母親の弟で大学生)がうまく誘導して勉強の面白さを教えていくストーリー。75版という通り、読者を飽きさせないで軽くつないでゆく展開はなかなかのものである。

# by sumus2018 | 2024-03-15 21:03 | ジャケ買い | Comments(0)

矢橋丈吉旧蔵品特集!

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『第165回五反田遊古会』(2024年3月22日、23日)目録が届いた。月の輪書林の出品が、またまたビックリの「マヴォイスト/アナキスト/矢橋丈吉(1903〜64)旧蔵品特集!」ときている。

『矢橋丈吉を探して『自伝叙事詩 黒旗のもとに』を読む』

小山内龍の画稿その他いろいろ珍品が出品されている。

日本の漫画史・児重文化史・装丁・挿絵の文化史・昆虫学に足跡を顕著に残した北の絵本作家・小山内龍。

# by sumus2018 | 2024-03-13 17:45 | 古書日録 | Comments(0)